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No.10「伊達政宗 人取られの巻」

引き続き、山岡荘八の「伊達政宗」第2巻を紹介したいと思います。

 

さて伊達政宗、親父殿の死を乗り越えて、大名として益々脂が乗るばかりです。芦名、相馬、佐竹を同時に相手しつつも、余りある智謀をもって相手を出し抜き、遂には芦名が支配する黒川を攻め取ります。

 

奥州統一も目前と思った矢先、時は既に秀吉が小田原征伐を開始した頃です。服従を迫る秀吉と好きあらば牙をむこうとする政宗の腹の探り合いは熾烈を極めます。

 

謀反扇動の弁明には十字架を背負って上洛する、明に攻め入るとあらば、戦闘には役にも立たない綺羅びやかな装飾の軍勢で参陣するなど、ド派手好きな秀吉に逐一呼応するようなパフォーマンスを見せつけます。

 

とはいえ、秀吉と政宗には20歳以上の開きがあり、いつまでも太閤殿下におべっかを使っている政宗ではありません。秀吉の人道に反した振る舞いから、豊臣の世は長くは続かないと見た政宗でした。