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No17「赤毛のアン」

今日の一冊はルーシー・モード・モンゴメリによる不朽の名作「赤毛のアン」です。カナダのグリーンゲイブルズを舞台に、1人の少女の人生を描いた物語です。

 

作者のモンゴメリ赤毛のアンを書き上げた当初、出版社に持ち込みをしていたそうですが全て断られたため、この物語は屋根裏のトランクケースに3年も眠っていたそうです。ある日ふとこれを読み返したところ、忽ち没頭してしまいもう一度出版社に提出したら、あれよあれよと言う間に大ヒットになったそうです。赤毛のアンはこの一冊だけでなく、その後何冊も続編が出ています。

 

ある日、マニラとマシュウという中年兄妹は農作業を手伝わせるために、男の子の孤児を引き取ろうと考えていました。ところが駅に迎えに行くと、待っていたのは赤毛の少女でした。マシュウはやむ無しに彼女を迎えますが、話しているうちに(というよりアンが一方的に話しているうちに)彼女の事を気に入ってしまいます。勿論アンを見たマニラは彼女を送り返そうとしますが、アンの身の上を考えるうちに彼女を家に迎え入れることを決心します。

 

アンを迎え入れた兄妹の決断は大成功でした。アンは想像力豊かなお喋りの女の子で、しかも器量を良いときているので、村のみんなもアンを愛するようになります。

 

その一方でアンは愛も憎悪も激しく表面に出します。親友の女の子ダイアナには一生の愛を誓いますが、人参頭と馬鹿にしてきた男の子ギルバートに対しては徹底的に無視をし続けます。

 

そんなアンの人生はクイーン学院に合格したことにより転機を迎えます。アンは3年もいたグリーンゲイブルズを離れることになりますが、マシュウの死をキッカケにグリーンゲイブルズで教師になることを決意します。実はギルバートも成績優秀だったのでクイーン学院に入学していたのですが、都合によりグリーンゲイブルズに戻っていました。彼らは長年勉強のライバルとしてお互いに意地を張っていましたが、ようやく仲直りをしたのでした。

 

赤毛のアンを読み始めたとき、どうもアンの大げさな言い回しが気に入りませんでしたが、当時の流行りものと考えて読んでみると、時代の流れを感じます。現代的な口語を使えばもっと読みやすくはなるのでしょうけど、この一見くどいとも言えるような言葉の流れが、赤毛のアンという世界観を作っているのかもしれません。気が向いたら続編も読んでみようと思います。