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No.18「帰ってきたヒトラー 上」

今回の一冊はティムール・ヴェルメシュによる「帰ってきたヒトラー」を紹介したいと思います。翻訳は森内薫さんによるものです。

 

本ストーリーは現代のドイツに何故か蘇ったヒトラーがモノマネ芸人として世に再び登場する、というものです。正直、現代のドイツとヒトラーの人生を理解できなければ、作品を楽しむことができないなと感じました。しかしながら現代とのギャップに率直な反応を示す「我が総統」は一種の面白さがあります。

 

例えばペットの糞を回収する人を頭のネジのとんだ人と表現したり、クリーニング屋の安っぽい宣伝文句を賞賛したりと、何処か現代人の感覚とズレたリアクションはとてもユーモアに溢れていました。

 

ストーリーがメインというよりは総統の演説のような思考に読みどころがあるので、これを機にドイツを学び直そうと思います。下巻では、メディアに出た総統の恐ろしさが徐々に現れてくるのではないでしょうか?